
No.313 デジタルサイネージとDaVinci Resolve 18.5
Blackmagic Designが、2023年4月16日 にアメリカ合衆国ラスベガスで行われた、NAB 2023でDaVinci Resolve18.5を発表した。DaVinci Resolveはハリウッドでも御用達の動画編集ソフトだが、編集だけでは無く、カラーコレクション、モーショングラフィックス、音声編集など、多機能な編集ソフトとして人気が上がっている。今回は150種類以上の機能がアップグレードされ、新しいAIツール、ResolveFXリライト、音声のテキスト化、自動字幕、AIによるオーディオ分類、Universal Scene Descriptionファイルのサポートを追加するメジャーアップデートである。新機能の追加で作業が高速化してより多くの時間をクリエイティブな編集に費やせるようになった。パブリックベータ・バージョン5を経て、7月19日、正式リリースが行われた。
私がDaVinci Resolveに出会ったのは何年前かも覚えていない大昔。初版は2005年であった。全てが英語のユーザーインターフェイスで、マニュアルも英語のみ。当然YouTubeのチュートリアルなんか何もない時代だった。何かすごいことが出来そうなソフトなのだが、使い方が全く分からなく手付かずでいた。日本語に対応したのはバージョン11だったと記憶している。日本語対応してからは日本でも多くのユーザーがDaVinci Resolveを使用するようになり、ポストプロダクションなどではカラーコレクションの定番ソフトとなっていった。
何でも出来る優秀なソフトであるが、とにかく重い。普通のPCでは処理能力が追いつかずストレスの貯まるソフトであった。元々ハードウェア(コンソール)と一緒に1億〜3億円で販売していたモンスターソフトである。それが一般のPCでも使用できるようになったのだが、それもでもリアル再生もおぼつかない重さに悩まされてきた。それがバージョン15あたりから実用が可能になり、バージョン17、18を経て、いよいよ18.5の登場である。MACのM2チップのPCの移行も含め新たな戦力になる魅力的なソフトとなった。今後のアップデートにも期待している。
July 23rd, 2023 Toyosaki’s blog