
デジタルサイネージ・ディスプレイの比較と購入のポイント
デジタルサイネージ・ディスプレイ(電子看板)を効果的に活用するために
デジタルサイネージの導入や運用、買い替えをご検討中のお客さまから、
「どのようなデジタルサイネージを選べばよいのか?」とのご相談を受ける事があります。
ピクトパスカルでは、コンテンツを制作する側から見て、機能性やコスパ、使いやすさなど、
お客さまのニーズに合ったデジタルサイネージのディスプレイをご紹介してきました。
デジタルサイネージ(電子看板)の持つ能力と可能性を引き出し、効果的に活用するために
「デジタルサイネージ・ディスプレイの比較と購入のポイント」をまとめましたので、
デジタルサイネージの導入や買い替えの参考にして頂ければ幸いです。

デジタルサイネージの比較
デジタルサイネージのディスプレイは使用目的によって多種多様なモデルが販売されています。
屋内外の仕様はもちろん、タッチパネルやLEDビジョン、規格外のディスプレイ、再生機やスタンドまで、
デジタルサイネージの導入には、検討しなければならない多くの要素が含まれますので、
ここでは、ディスプレイ本体、周辺機器やサービス、購入のポイント、設置の注意点に分けてご紹介いたします。
※2023年8月1日に情報を更新しました。
デジタルサイネージ・ディスプレイの比較
デジタルサイネージの周辺機器やサービスの比較
デジタルサイネージ・ディスプレイの購入ポイント
デジタルサイネージを設置する際の注意点
デジタルサイネージ・ディスプレイの種類と比較
はじめに、デジタルサイネージの種類はどのようなタイプに分類されているのか。
各メーカーが製造・販売しているデジタルサイネージのディスプレイを比較して、
目的別にオススメできるデジタルサイネージをピックアップしています。
詳細ページには各メーカーから販売されているデジタルサイネージの価格、
ディスプレイの仕様、製品の詳細や配信サービスの内容などがご覧いただけます。
※「SELECT POINT」の詳細ページに「会社情報・製品情報の掲載」をご希望の企業さまは、お問い合わせください。

① 屋内用デジタルサイネージ・ディスプレイの比較
屋内用デジタルサイネージは多くのメーカーから様々なモデルが販売されています。比較的安価で購入できるので、デジタルサイネージを初めて導入する方や、複数台のディスプレイを設置したい方に向いています。サイズは小型から大型までありますが、屋内であればあまり大きくないディスプレイでも効果を発揮します。
シンプルなUSBやSDカードでの再生から、多機能なプログラムを組めるモデルまで揃っているので、目的に合わせたディスプレイを選ぶことが可能です。導入の初期費用を抑えるのであれば、屋内用デジタルサイネージが最も適していると言えるでしょう。

② 屋外用デジタルサイネージ・ディスプレイの比較
屋外用デジタルサイネージのメリットは、何と言っても多くの人の目に留まることです。本舗の店頭に設置すれば広告を多くの人に見てもらうことができ、購買や集客の戦力になることは間違いありません。屋外なので遠くいる人からも認識できるようにするため大型のディスプレイがラインナップしています。
訴求効果が大きい屋外用デジタルサイネージのデメリットはディスプレイが高価なものが多い点です。理由は屋外の環境に耐えるため防塵防水対策ができている筐体や、外光でも見えるようにパネルの輝度やコントラストあげる技術が必要になるからです。屋外でも安価なディスプレイで対応できる環境もあります。

③ タッチパネル式デジタルサイネージの比較
タッチパネル式のデジタルサイネージは、画面をタッチすることで、ユーザーが自由に取得したい情報にアクセスできるメリットがります。最近では、スマートフォンで気軽にタッチして情報を自ら取得することに慣れているため、タッチパネル式デジタルサイネージも、効果的な情報発信媒体となってきています。
主に商業施設や観光施設、交通機関の案内板のほか、商品のデジタル・カタログや、オフィスや工場などにも導入されています。外国語対応なのでインバウンドにも効果を発揮します。

④ タブレットや小型のデジタルサイネージの比較
大きいディスプレイだけが、デジタルサイネージの効果を発揮するわけではありません。よく見かけるのが、コスメティックのコーナーに設置されている小型デジタルサイネージです。その商品のみの魅力や特性を伝えるにはタブレットや小型のディスプレイを数多く設置することも効果的です。
ひとつのコンテンツをループするなど、シンプルな配信が多いため価格も安価に抑えられます。また、複数のタブレットを使用したおしゃれでクールな配信の方法もあります。プログラムは少し複雑になりますが他店とは違ったアピールと話題性を作れる可能性を秘めているのが小型のデジタルサイネージです。

⑤ マルチディスプレイ・サイネージの比較
複数台のディスプレイでシステムを組むマルチディスプレイは、複数面のディスプレイがそれぞれ違う情報を配信する方法と、複数台を1台の大型ディスプレイとして、ひとつのコンテンツを大画面に配信する方法です。また、両方のプラグラムを混在させ、複雑な配信をすることも可能です。
注意点として、通常のディスプレイを使用するとベゼル(ディスプレイのフレーム)がラインとして、映像を分断してしまいます。数ミリの薄いベゼルもありますが、どうしてもラインを出したくないのであれば、高額なLEDパネルを組むしかありません。予算と目的に合わせたマルチディスプレイを選びましょう。

⑥ LEDビジョンによる大型デジタルサイネージの比較
LEDディスプレイは輝度も高く頑丈なので、屋外や外光を受ける場所での使用が可能ですし、継ぎ目のないマルチディスプレイが組めるので、屋外の大型広告媒体に適しています。
LEDのピッチ(解像度)が小さいほど高額になりまが、近年ではLED技術のしんぽにより、より細かなピッチでも価格も下がっきています。複雑な配信システムの構築も含め、実績の経験豊かなシステムメーカーに相談することが必要です。

⑦ ユニークなデジタルサイネージ・ディスプレイの比較
最近市場に出てきたのが、16/9規格以外のディスプレイです。ワイドやスリム、サークルやスクエア、シースルーや3Dなど、これまでとは違った効果が期待できる面白いディスプレイです。現状では小型のモデルが大半ですが、これからは大型のディスプレイも登場すると思われます。
買い替えの無駄が省けます。導入時には最低ここまでの配信、1年後にはここまで拡張、3年後にはこれが出来れば理想といった、配信プランを考えることもデジタルサイネージを導入する時点で必要になってきます。当然ディスプレイの購入だけでは情報は発信できません。
デジタルサイネージの周辺機器やサービスの比較
デジタルサイネージには、スタンドやコンテンツ再生機器などの周辺機器や、
配信システム、ネットワーク構築、レンタル・リースなどのサービスがあります。
また、デジタルサイネージを製造販売している会社・メーカーなどを比較してみます。

① デジタルサイネージのSTBとメディアプレーヤー
殆どのデジタルサイネージには何かしらのコンテンツ再生機能が付いていますが、モデルによって再生できるフォーマットやプログラム機能は異なります。より多くのフォーマットを再生しより複雑な再生プログラムを構築するためには、STBやメディアプレーヤーが必要になる場合があります。
STBやメディアプレーヤーのメリットは、通常のテレビやPCモニター、プロジェクターを利用してデジタルサイネージと同じ効果を得ることができることです。中古や安価なPCディスプレイを購入すれば、最も格安でデジタルサイネージを設置できるので、初期の導入には向いているかもしれません。

② クラウド型デジタルサイネージの比較
全く異なる場所に設置した複数台のデジタルサイネージを、一括で管理する事のできるクラウド・ネットワーク型の配信システムには、複雑なケーブルの配線が不要なので設置コストを抑えることができ、小規模なシステムから大規模なシステムへの移行もスムーズに行なえます。
システムのメリットとしては、複数のディスプレイを運用する際には、一元管理ができるため効率化が上がります。またパソコン1つで変更をすることが可能なため、過密な配信予定でも配信作業自体が効率化されコスト削減にもつながります。クラウドは常に最新版のメンテナンスが行き届いた状態で使用でき安心です。

③ デジタルサイネージのディスプレイ・スタンド
デジタルサイネージを設置するためのディスプレイ・スタンドの種類も豊富になってきました。簡易的なイーゼルスタンドや壁掛けタイプのスタンド。屋内用ディスプレイを屋外で使用するためのスタンドやスタイリッシュに見えるスリムなスタンドなど多くのモデルがラインナップしています。
ディスプレイ・スタンドでデジタルサイネージの存在感も変わってくるので、より効果的な配信を考えた場合や、おしゃれな店舗やスペースに設置する場合は、スタンドにも気を配る必要があるでしょう。設置場所の雰囲気を壊さないような、その空間にマッチするスタンドを選択しましょう。

④ デジタルサイネージの
レンタルやリースを比較
デジタルサイネージをレンタルやリースで使用するメリットは多くあります。イベントや展示会で使用する場合や、店舗などでもセール時に併せてデジタルサイネージを増設するなど、短期での使用には適しています。管理費やメンテナスなどのランニングコストを抑えることができます。
常設の場合は、購入したほうが得になる場合がいが多いですが、1日1台からレンタルできる使い勝手と、1年間レンタルすると、レンタルしたデジタルサイネージを無料で購入できるシステムもありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

⑤ デジタルサイネージ・ディスプレイの
製造販売会社・メーカー
デジタルサイネージを製造・販売しているメーカーは多くあります。最近は安価な海外製品も多く見かけますが、保証やメンテナンスなどのアフターサービスも考慮する必要があります。やはり技術的にも国産の製造・販売会社は安心して購入できるモデルが多いでしょう。
海外製品にもスペックも高く良いデジタルサイネージがありますが、メニューなどが英語表記のみの場合があったり、プログラム機能などインターフェイスが複雑で使いづらいモデルもありますので、十分に検討して購入する必要があります。

⑥ コンテンツ制作ソフトとアプリ、フリーソフトを比較
デジタルサイネージを導入しら、オリジナルのコンテンツを制作したいものですが、コンテンツ制作会社に委託するとそれなりのコストが掛かってしまいます。簡単なコンテンツであれば、自作で行うことも可能ですのでトライしてみる価値はあります。
デジタルサイネージで使用するコンテンツは画像がほとんどなので、スライド作成ソフト、画像処理ソフト、イラスト作成ソフト、映像編集ソフトなどを使用してコンテンツを作成することが可能です。プロ御用達のソフトからフリーソフトまで多くのソフトがラインナップしています。

⑦ ディスプレイを比較できる
デジタルサイネージのショールーム
デジタルサイネージを取り巻くデジタル技術は日々進化していますので、長期計画に基づいたディスプレイの導入は慎重に行いたいものです。デジタルサイネージの導入は販売促進や集客アップへの大切なマーケティングです。そこで利用していただきたいのが「デジタルサイネージのショールーム」です。
近年はデジタルサイネージの普及に伴い、海外製品も含めた多くのモデルが参入し価格も下がってきていますが、ディスプレイの仕様だけで優劣を付けずに、輝度や解像度、色の発色や筐体の大きさなど、納品してしまってから「イメージと違う」ということにならないためにも、自身の目でデジタルサイネージを比較できるショールームを利用しましょう。
デジタルサイネージ・ディスプレイの購入ポイント
費用対効果(コスパ)の高いデジタルサイネージを選ぶの8つのポイント
デジタルサイネージのタイプが決まったら、目的に合った費用対効果の高いディスプレイを見つけるために、
幾つかのポイントからデジタルサイネージの購入のポイントを比較していきましょう。


① デジタルサイネージを導入する目的を明確に
まず初めに、デジタルサイネージを導入する目的を明確しましょう。
商品広告、集客効果、情報発信、ブランディングイメージなど、デジタルサイネージの目的は様々です。また、使用していく間に、色々な配信のアイデアが出てくるので、将来の為に少し高いスペックを選択することも買い替えの無駄が省けます。
導入時には最低ここまでのコンテンツ配信を、1年後にはここまで拡張、3年後にはこれが出来れば理想といった、コンテンツの配信プランを考えることもデジタルサイネージを導入する時点で必要になってきます。当然ディスプレイの購入だけでは情報は発信できません。配信する中身(コンテンツ)の制作も計画に入れておかなければ、ただの看板になってしまいます。街で見かけるデジタルサイネージの多くが、このように効果的に使用されていないのも事実です。

② 屋外か屋内か?ディスプレイの設置場所の比較
■ 屋外に設置する場合
デジタルサイネージの導入目的が、広告配信や集客用のコンテンツである場合には、当然ですが、屋外用のデジタルサイネージが効果的です。デジタルサイネージは限られた空間にいる人にしか情報を発信できない媒体なので、当然多くの人の目に留まる場所に設置することが理想です。
しかし屋外のサイネージは外光に負けない高い輝度や防水加工された筐体などの理由で、高額なものが主流です。屋外であっても雨に濡れない場所の設置や、お店の内側からガラス窓に向けて設置をするなどのアイデアでコストを大きく抑えることが出来ます。また、地域によっては行政でデジタルサイネージの設置を制限している場所もありますので、事前に確認しておく必要があるでしょう。

■ 屋内に設置する場合
屋内用のデジタルサイネージは低価格なものから販売されていますので、初めてデジタルサイネージを導入し運用を試みるのに適しているでしょう。店内のメニューボードや写真パネルの代わりデジタル・スライドショーなど、様々な使い方が可能です。
宣伝や集客よりも、お店のイメージアップやブランディングアップのために、デジタルサイネージの導入を考える方も多くなっています。ちょっとした話題作りのアイテムとして低価格な屋内用サイネージで、お客さまの反応をみることも良い選択です。屋内用サイネージであれば、2、3台のディスプでも低予算でシステムが組めるメリットがあります。大規模な導入ではなく、年間の広告予算で収まる規模からの拡張が現実的な一歩かもしれません。

③ 目的に合わせたディスプレイ・サイズと台数の比較
■ ディスプレイが1台の場合
まずは1台のディスプレイから考えてみましょう。これも目的によってサイズが変わってきます。多くの方は単純に大きなディスプレイの方がより目立つと考えてしまがちです。しかしデジタルサイネージは自宅の映画鑑賞用のシアター・ディスプレイではありません。
また、当然大きなサイズの方が高額で重量も重くなり、設置工事も大変になります。デジタルサイネージを設置する場所や店内の内装など、せっかくの空間を壊してしまわないサイズか、トータル的な判断が必要になります。40インチ程度のディスプレイでも配信内容によっては、十分に効果は出せるはずです。ディスプレイのサイズは配信するコンテンツよりも設置場所に最適なサイズを選ぶことが大切です。

■ ディスプレイが複数の場合
ディスプレイが複数の場合は、まず配信計画をしっかりと立てることが必須になります。たとえば、3台のディスプレイを横に並べて、「メニューボード」として使用した場合。これはさほど難しいシステムにもなりませんし、サイズも決まってきます。
では、入り口には「ウェルカムボード」、受付には「メニューボード」、待合室には「アート作品」などといった、複数の場所に、それぞれ、目的の違うコンテンツを配信する場合は、それぞれに合ったサイズを選択する必要が出てきます。また、複数のサイネージが同期したコンテンツを配信する場合はプログラムを組む必要がありますし、コンテンツ制作費も高額になってきます。デジタルサイネージの効果を効率よく発揮するため、しっかりとした配信計画を立てましょう。

■ 縦置きにするか、横置きにするかの比較
デジタルサイネージの大きな特徴は、縦置きでの使用ができることです。テレビやPCモニターの横型の世界に慣れてきた人には、縦置きは新鮮に感じます。しかし、ここまでスマホが普及してしまうと横画面よりも縦画面を見ている割合が多くなって来ました。デジタルサイネージは大きなスマホと言って良いでしょう。
横と縦の大きな違いはコンテンツの量になってきます。まだまだ映像制作の世界は横が主流です。市販されているコンテンツも含め縦型のコンテンツが少ないので、縦置きにした場合、多くのコンテンツをオリジナルで制作する必要が出てきます。今後は多くの縦型コンテンツが登場してくるでしょうが、このコンテンツ制作を考慮して縦か横かを検討することも大切です。また、タブレットサイズのディスプレイを数台置いておしゃれな空間を作りながら配信する方法も効果的なアイデアです。

④ 目的の配信が可能なスペックか比較する
■ 解像度(HD or 4K)の比較
解像度はディスプレイのサイズと大きな関係があります。現在の地デジはHDが主流ですが、いずれ4K放送が主流になるでしょう。家電のテレビコーナーに展示されているテレビの殆どが4Kテレビです。当然4Kの方が高解像度なので繊細な画像を映すことができます。
20インチ位までのディスプレイであればHDでも荒く感じませんが、40インチ位になるとHDでは画像が荒く感じられます。今後の事を考えれば4Kディスプレイを導入することをオススメします。4Kディスプレイの場合、当然コンテンツも4Kでなければ高解像度で表示されません。配信するコンテンツが繊細な写真や、細かな情報である場合は、4Kディスプレイの方が圧倒的に高画質で見やすいでしょう。

■ 輝度とコントラスト比
輝度とコントラスト比は別のスペックですが、関係性が深いので一緒にして説明します。輝度は画面の明るさで、バックライトの種類によって大きく異なります。コントラスト比は最大輝度である「白」と最小輝度である「黒」の比率です。輝度が500カンテラであれば、コントラスト比は500:1となります。デジタルサイネージのディスプレイも輝度が500カンテラでコントラスト比は500:1の製品が多くあります。
また、設置場所によって必要な輝度も変わってきます。外光があたる屋外や照明の明るい場所であれば、より高い輝度の方がはっきり見える画像となり有利です。輝度とコントラスト比は、映像を綺麗に見せる大切なスペックですので、配信するコンテンツのクオリティーにこだわるのであれば、高輝度、高コントラスト比のデジタルサイネージを選択すると良いでしょう。

■ 液晶やLEDなど、パネルの種類を比較
ディスプレイやモニターのパネルの種類は多くあり、主流は液晶パネルですが、IPSパネルや有機ELパネルなど、より高輝度で高コントラストを持ったディスプレイがあります。当然高額になりますが、実際に比べてみるとその美しさは一目瞭然です。パネルでチェックしたいのは反射の少ないノングレアタイプが望ましいです。映り込みの多いグレアタイプだと、デジタルサイネージに色々な物が映り込んでしまい、せっかくのコンテンツが見づらくなるからです。
もう一つが広視野角度を持ったパネルの選択です。広視野であれば角度のついた場所から見ても、デジタルサイネージの内容をしっかりと認識できますが、狭い視野では、正面付近で見ないと鮮明には見えません。通行人に対しての配信が目的であれば、広視野角度を持ったディスプレイを選択しましょう。

■ コンテンツの再生機能
デジタルサイネージのディスプレイには、シンプルなモニター機能のみから、大量のメモリーやハードディスク、OS、ネットワークなどを備えたPCレベルのものまで多くの機種があります。シンプルなモニター機能のみの場合、別にコンテンツ再生機を用意する必要が出てきます。コンテンツ配信が静止画や動画を日にちや時間でプログラム再生したいのであれば、それに対応した再生機能を持ったデジタルサイネージを選択してください。
また、再生できるファイル・フォーマットも少なく限られたサイネージもあります。データ変換をすれば再生できますが、より多くの再生フォーマットを持ったディスプレイを選択しておけば安心です。縦型で使用する場合は画面表示を回転できる機能があると便利です。機能がない場合は、縦型のコンテンツを横で制作することになりますので注意が必要です。

■ネットワークに対応しているか
デジタルサイネージの配信システムは、SUBメモリーや、内蔵HDD、STBなどでコンテンツを再生する「スタンドアローン型」と、無線LANやクライドを使用する「ネットワーク型」に別れます。「スタンドアローン型」は1台のデジタルサイネージに適した簡単な配信システムで、「ネットワーク型」は複数台のサイネージを一括で同期させたり、管理したりできるメリットがあります。
導入当初は1台のデジタルサイネージでも、コンテンツの配信をネットワーク対応の「クラウド型」で行うことで、コンテンツの更新や配信管理、STBなどの周辺機器整備などの負担を軽減できる他、将来的に複数台のディスプレイに増やす事なども考慮して、ネットワークに対応しているデジタルサイネージを選択することも比較の対象となります。

■ディスプレイの厚みや、ベゼルの幅の比較
デジタルサイネージのディスプレイは、年々、厚みが薄く、ベゼル(縁)の幅も短くなってきています。屋外用のデジタルサイネージならば、見た目をあまり気にしなくても良いかもしれません。それよりも耐久性を重視したほうが安全です。しかし、屋内用のデジタルサイネージであれば、なるべくスリムなディスプレイの方が店舗の内装インテリアや空間のイメージに馴染みます。
ディスプレイを設置する場所にもよりますが、お店の内装や雰囲気を大切にするのであれば、ディスプレイの厚みや、ベゼル(縁)の幅にも気を配って、スタイリッシュなデジタルサイネージを選択することも、お店のブランディング要素のひとつです。ディスプレイの厚みよりも、ベゼルの幅が短いほうが、スマートに見えることが多いようです。

■ ディスプレイ・スタンドのデザイン
最後はデザインです。デジタルサイネージにとってデザインも重要なスペックです。サイネージは四角いディスプレイ・モニターなので、デザインと言っても、ディスプレイ本体やフレームの厚みと、自立の場合はスタンドのデザインになります。フレームは薄いほどシャープで美しく見えるので、最近のディスプレイはフレームの薄い物が主流になっています。
ディスプレイ本体の厚み(奥行)はパネルの仕様によって異なり、技術的に薄く出来ないパネルもあります。壁に掛けて使用したい場合は、より奥行きのないサイネージの方が好ましいでしょう。屋外用の一体型の場合は安全のために大きく思いスタンドになりがちです。一体型でない場合はイーゼル式や、天然の素地を使用したものなど、デザインのこったスタンドも登場してきたので、設置のイメージに近いものを選ぶことが可能です。

⑤ 機能と操作性・ユーザーインターフェースの比較
デジタルサイネージは多機能であればあるほど、コンテンツの配信プログラムを複雑に構築出来ます。しかし多機能になると同時にプログラムを組むユーザーインターフェースも複雑になり、専門的な知識がないと、簡単な配信さえ時間が掛かる場合が出てきます。特に海外のメーカーでマニュアルもユーザーインターフェースも英語表記にしか対応していない機種もあるので、自身で扱えるユーザーインターフェースであるかは、デジタルサイネージの運用に大きな差が出てきてしまいます。
全く使用しない機能など盛り込んで高額にしているデジタルサイネージも多く存在します。操作性を重視してシンプルなユーザーインターフェースで簡単にプログラムを作れるデジタルサイネージを選択することも、ストレスのない運用に欠かせないポイントです。

⑥ ディスプレイの耐用年数と保証期間の比較
デジタルサイネージの筐体自体の耐久性はメーカーによって大きく変わってきます。当然、設置場所や運用時間によっても差が生じます。屋外であれば雨風やホコリなどで、条件は悪くなります。屋内であっても毎日24時間使用すれば、いつか故障してしまいます。低額のデジタルサイネージなら3年から5年、高額(数十万円)なデジタルサイネージでは、5年から10年を目安にすると良いでしょう。耐久性と同時に確認しておきたいのが保証期間です。できれば3年以上の保証のあるデジタルサイネージを購入しましょう。
保証期間はメーカーの製品への自信です。保証期間も金額に含まれると考えるべきでしょう。また保証期間が長くても海外のメーカーですと対応に時間が掛かる場合もありますので、安心なサポートを受けられる販売店や代理店からの購入も選択肢のひとつです。

⑦ いちばん大切な購入費用と運用費用
何と言っても、いちばん大切なのは購入費用ですね。予算が多いほどハイスペックなディスプレイや迫力のある理想のサイズ、使いやすい周辺機器など、目的に合ったサイネージを選択する幅が広がるのは当たり前ですが、なるべくコストを抑えたいのが現実です。特にこのコロナ渦で店舗やサービス業は大変な打撃を受けています。しかし、今までとは違うアプローチにデジタルサイネージの配信を考えている方にとって、少しでも予算を抑えて効果の出るディスプレイを選びたいものです。
今では50インチクラスの大きめのディスプレイで性能のよいものも多くなってきました。価格は15万円位から購入できます。コンテンツも含めて、スタート時点では最低20万円位の予算があれば導入が可能でしょう。もちろんサイズを小さくすれば、10万円で納める事もできます。購入後の運用費用として、電気代はさほど掛かりませんが、年間のコンテンツ制作費用は確保しておくことも重要です。

⑧ 総合的なコスパ(費用対効果)を比較する
デジタルサイネージの選び方とチェックポイントを見てきましたが、それぞれの目的に合ったコスパが高い製品を見つけることは大変です。コスパが高い、コスパが良いとは、決して「格安」なことだけではありません。コストパフォーマンスとは費用対効果です。デジタルサイネージの配信目的に対し、しっかりとした効果があることが大切なポイントです。低価格でもスペックの優れたデジタルサイネージが理想ですが、格安だからといって、すぐに壊れたりサポートが無い海外製のデジタルサイネージは避けるのが無難でしょう。
デジタルサイネージの可能性は多く、魅力的な広告媒体ですが、コンテンツの更新や管理など、運用に掛ける時間も予算も能力も必要になります。小規模店舗で導入する場合は、できるだけ負担が少なくてすむデジタルサイネージを選択することが最も大切なポイントといえるでしょう。
デジタルサイネージを設置する際の注意点
デジタルサイネージを設置する際に注意したい点は、「安全性」「スマート性」「調和性」の3つです。
ディスプレイの変更や交換は大きな負担となり、効果も下がりますので確認しておきましょう。

① いちばん大切な災害時などの安全性
デジタルサイネージを設置のする時の注意点として最も大切な事は「安全性」になります。これは、ディスプレイの大きさや、縦置き横置き、スタンドや壁掛けなどには関係なく、全てデジタルサイネージの設置に対して安全対策を施す必要があります。壁掛けや天井から吊るす際も、人の頭部に接触しない充分な高さを確保して設置しましょう。
また、スタンドでの設置の場合は、横置きよりも縦置きの方が安定性は低くなります。アンカーボルトや鉄筋の端部などを床や壁などの基礎コンクリートに埋め込み、デジタルサイネージをしっかりと固定させ、転倒防止をすることが必要になってきます。もしデジタルサイネージが倒れてしまった場合に、緊急時などの避難導線を塞いでしまわないかも確認したいものです。

② 配線ケーブルなどのスマート性
デジタルサイネージの商品写真などには、電源ケーブルやHDMIケーブルは写っておりません。実際に設置して初めて目で確認できるのが電源ケーブルや映像音声ケーブルなどの「配線」です。この配線が想像以上に目立つ場合があるので注意が必要です。
この配線は、デジタルサイネージのディスプレイの数や複数台の同期システムなどによって大きく異なってきます。コンテンツの再生をUSBやSDカード、無線LANやWIHI、クラウドシステムなどを使用した場合はスッキリして見えますが、電源ケーブルだけは必要になりますので、コンセントの位置や増設が可能な場所であるかも確認しておきましょう。

③ 設置する空間とのバランス・調和性
デジタルサイネージは他の広告メディアに比べて、良い意味でも悪い意味でも存在感のあるメディアです。設置する場所に加え、ディスプレイの大きさ(サイズ)や厚み(奥行き)も、設置する空間に大きな影響やイメージを与えます。デジタルサイネージは大きい方が目立つので良いと考えもありますが、設置場所の設計デザインや装飾品などとの調和を壊してしまわない適切な大きさや厚みを選択したいものです。
当然のことですが、ディスプレイのサイズに加えて大切になるのが、配信するコンテンツそのもののデザインです。設置場所、サイズ、コンテンツが空間と調和して初めてデジタルサイネージの価値が生きてくるのです。
デジタルサイネージ・ディスプレイの比較 まとめ
各メーカーが製造・販売しているデジタルサイネージのスペックや価格も踏まえ、
目的別にオススメできるデジタルサイネージのディスプレイを比較してみました。
デジタルサイネージは日々進化していますので、掲載している情報が最新でない場合もございます。
また、価格やスペックなどは常に変化しますので、ご購入に関しては、目的に合った製品であるか、
製造販売会社・メーカーや、代理店・販売店にご確認の上、ご購入ください。
費用対効果(コスパ)の高いデジタルサイネージの購入ポイント まとめ
購入のポイントは、まず8つの要素をよく検討することが大切です。
結論から言えば、目的に合った費用対効果の高いディスプレイを購入することですが、
購入費用に余裕があれば、明るさや解像度、サイズやコンテンツの配信機能など、
将来性を考慮し、よりハイスペックなディスプレイを選択することもよいでしょう。
また、安いディスプレイを購入し、デジタルサイネージの効果と魅力を確認してから、
本格的な導入と運用を考えていくこともオススメします。
格安・激安の海外製デジタルサイネージの購入にはご注意を
現在、日本でも多くの海外製のデジタルサイネージ・ディスプレイが販売されています。
海外製品は年々クオリティーを上げており、格安のディスプレイでも良い製品が増えてきています。
しかし、格安・激安の中には、品質が悪く、すぐ壊れていまう粗悪なディスプレイも多く販売されています。
表示している製品仕様なども、実際とは違った悪質なメーカーも存在しますので気をつけましょう。
また、格安・激安の海外製デジタルサイネージは、保証が付いていない製品もありますので注意が必要です。
デジタルサイネージ全般の基礎知識も比較の参考に
デジタルサイネージ・ディスプレイの比較以外のデジタルサイネージ全般の基礎知識は
「デジタルサイネージとは?デジタルサイネージを徹底解説」を参照してください。
デジタルサイネージの比較 詳細ページ
- 屋内用デジタルサイネージ・ディスプレイ
- 屋外用デジタルサイネージ・ディスプレイ
- タッチパネル式デジタルサイネージ・ディスプレイ
- タブレットや小型のデジタルサイネージ
- マルチディスプレイのデジタルサイネージ
- LEDビジョンによる大型デジタルサイネージ
- ユニークなデジタルサイネージ用ディスプレイ
- デジタルサイネージのSTB・メディアプレーヤー
- クラウド型デジタルサイネージのネットワーク配信
- デジタルサイネージのディスプレイ・スタンド
- デジタルサイネージのレンタルやリースのメリット
- デジタルサイネージの製造販売会社・メーカー
- コンテンツ制作ソフトとアプリ、フリーソフト
- デジタルサイネージのショールーム
デジタルサイネージ・ディスプレイを
した後に大切なコンテンツ制作
デジタルサイネージを導入し配信を始めるために必要となってくるのがコンテンツ制作です。
効果的な配信のためには、静止画、動画など豊富なコンテンツが必要になってきます。
デザイン性はもとより、商品の魅力を十分に引き出せている広告か?
お店の魅力を感じていただける質の高い写真や動画を使用しているのか?
他店のデジタルサイネージと比較して魅力的なデザインやキャッチコピーか?
デジタルサイネージの配信の効果は全てコンテンツで決まると言ってようでしょう。
ピクトパスカルではオリジナルのコンテンツ制作はもとより、低価格で高品質なコンテンツも販売しています。
ピクトパスカルのコンテンツは、デジタルサイネージ・コレクションを御覧ください。

みなさまのデジタルサイネージの運用が、新たな発展へのきっかけになれば幸いです。
もちろんデジタルサイネージのコンテンツ制作が必要であれば、何なりとご相談ください。